さて、このまま眺めているだけではちとつまらない。先日HD-BENCHではそこそこ、良い値なのになぜ以外とK6が遅く感じる疑問もあったので、このベンチマーク結果の集大成を、大ざっぱに解析してみた。
なお、下記のデータは8/25時点での公開データをもとに解析しており、ソフトのバージョンやOSのバージョンなど細かいところは一部ゴッタ煮状態でデータ処理しているので多少いいかげんなところもあるがご容赦願いたい。
まず、速度であるが、公開されているのは 約 58secのデータの圧縮時間(おそらくポップス系かな?中身聴いてなかったりして)である。どちらかというと、高速なほど大きな数値の方がイメージしやすいと思われるので、その指標として
Encord Speed =(エンコードされるデータの時間) / (エンコードにかかった時間)
を採用する。すなわち、1秒で何秒分のデータをエンコードできるかを示す数値となり、単位系としては無名数となる。
一応、念のため P-IIの場合、OS別に見てみると、それほど優位な差は無いようである。ほとんどが、浮動小数点の演算で占められるエンコード作業では、昨今の高速化されたチップセットや、HDDの転送速度、画面描画などのファクターはあまり関係ないのかもしれない。
次に Socket7系のCPUを見てみる。K6、K6-2はほとんど同じで、P54Cよりわずかに速い程度。それに対してP55Cは12%も高速である。同じクロックなら浮動小数点はINTEL系が速いという噂は、この条件では本当のようだ。ちなみに、やはり6x86系はかなり遅めである。
以上の結果は、ネットワークにアクセスしているみんなが持ち寄ったデータで構成されており、ディスクや画面描画の速度、RAM容量、チップセットなど様々なはずであるが、ほぼCPUクロックとエンコード速度は比例関係にある。mp3のエンコードに関しては(といっても、ここまでの結果は、F-IIs
codecとWindows系OSに限定されているが)、ベース100MHzなどの効果などそれほど大きくないようだ。
HDBENCHではクロックに対し、ほぼリニアに浮動小数点の演算速度の点数は増加している。しかし、CPU間の差は、F-IISエンコーダーのそれとは大きく異なっている。
そこで、これらの3つのグラフの図中の傾きを表にまとめてみた。比較しやすいように、Classic
Pentiumの速度が1となるようにnormalizeした値も記す。
CPU係数 | HDBENCH | ||||
[/MHz] | [/P54C] | [/MHz] | [/P54C] | ||
P2 | 0.00271 | 1.950 | 64.166 | 1.038 | |
Celelon | 0.00236 | 1.698 | 55.986 | 0.905 | |
P6 | 0.00252 | 1.813 | 55.986 | 0.905 | |
P54C | 0.00139 | 1 | 61.844 | 1 | |
P55C | 0.00163 | 1.173 | 61.755 | 0.999 | |
K6 | 0.00141 | 1.014 | 77.429 | 1.252 | |
K6-2 | 0.00145 | 1.043 | |||
6x86 | 0.00122 | 0.878 | 95.833 | 1.550 | |
C6 | 49.844 | 0.806 |
以上は実際の計測から求められた係数なので、実験式として Windows系のOSでは
エンコード時間[sec] = データの時間[sec] ×
CPUクロック[MHz] × CPU係数[/MHz] × エンコーダー係数
という式が成立する。ここでエンコーダー係数はF-IIs CODECの場合1である。よってこの式からエンコード時間を概算できるので、これより速い結果が出れば、あなたはうっしっしであるし、遅ければどこか設定が悪いところがないか見直した方が良いかもしれない。
この結果を見ると、NIFの回覧で試用させていただいた、K6-2 300MHzが、HDBENCHで計測するとそれほど遅くないのに、mp3のencordになると、P6-200(PC-9821Ra20)よりかなり遅かったという体験とぴったり一致する。なぜかSocket8のOverDriveにかなり期待してしまう今日この頃である。PC9821に付くのかいな(^^;)
さて今回はこのくらいにして、次回はこれらの結果をふまえてエンコードエンジン別にデータをみていきたいと思うけど...時間と暇と、ちょっとまだデータ数が少ないかもね。
これは、F-IIs CODECと8Hzの結果である。F-IIsは比較的直線によく乗っている。これはこのエンコーダーの結果から係数を求めたので当然といえば当然かもしれない。これを見る限り8Hzはやや高速なようだ。
Producer Proがこの中では最も高速なようで、mpeg Encが最も遅い。 SCMPXは大きくばらついているのは、環境のせいか、エンコードオプションのためかは検討していない。ほんとはどの辺なんでしょうね?
というわけで、以上の図中の傾きを一応表にまとめてみると次のようになる
Encorder係数 | ||
[/MHz・P54C] | ||
mpegEnc | 0.00023 | 0.165 |
LeEnc272 | 0.00056 | 0.403 |
UNREAL | 0.00073 | 0.525 |
Blade | 0.00085 | 0.612 |
SCMPX | 0.00086 | 0.619 |
Producer2 | 0.00131 | 0.942 |
F-Iis | 0.00139 | 1.000 |
8Hz | 0.00160 | 1.151 |
0.00905 | 6.511 |
CPU:上記の通り、386SX16MHz 当然コプロは無しです
メモリー:640+専用内蔵が2M+メモリーカードスロット(Cバス相当)8Mです。
HDD:外付けSCSI2
OS:Windows95 A (98も動かせますけど面倒なのでやめました。NT3.5というのも動かしたことあるけど(^^;))
エンコーダー:Blade Enc 0.6 です。今から考えたら 8Hz にすれば良かったですね。半分くらいの時間ですんだはずなのに。
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9 | 1998/9/24 19:38 | 670:08:00 | 2412480 | 0:00:00 | 670:08:00 | 100 |
やっと終わりました。実に1ヶ月弱かかったことになりました。40208minという結果はどんなもんかな。さっそくメール送らなきゃね。
最初に試したときの400hくらいだったのは、おそらくプロセスが専用2Mのメモリーに載ったんでしょうねぇ。キャッシュもないのでメモリーの速度差がもろに出てるのでしょうか(^^;)