□□□ ValueStarのCバス内蔵モデムの活用法 □□□    □□□     98/06/13 MACKY       □□□ 【はじめに】  このドキュメントは ValueStar等に付属のCバスモデムを100%活用し、 Windows95(以下窓95)、WindowsNT4.0(以下NT4)、dosから共有する方法などにつ いて述べます。通常このモデムは窓95ではプラグ&プレイ(以下P&P)モードでし か使えず、NT4では非P&Pモードでないと使えないという面倒な仕様になっていま す。またDOSから利用するにはP&Pモードの場合、別売のP&Pサポートソフト買わ なければ動作させることはできません。ところが、少し調べてみるとNT4では、 標準のシリアルポートのドライバーで動作していることがわかりました。 そこで窓95でもうまくやれば使えるかなといことで試行錯誤が始まったわけです。 【使用条件】 ★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★ ★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★ ★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★  うまく設定できた、設定できないに関わらず、このドキュメントを見て動作 させてみた方はメール等で成功、失敗などの情報を送って下さい。いろいろな 方の情報を集積することでより正確で汎用性のある使い方のドキュメントがで きあがると思いますので。宛先は  INTERNET MAIL macky_8989@yahoo.co.jp  基本的に、このような使い方は、メーカーの保証する使い方ではありません ので、事故責任において行って下さい。これが原因で故障しても保証範囲外の 使い方であることを理解していただいた上でご利用下さいね。  以上の使用条件に同意いただけない場合には、本ソフトウェアの使用を中止 して、このファイルは直ちに削除して下さい。  とまぁこんな当たり前のことをわざわざ書かなきゃいけなくなったご時世を 喜ぶべきか、悲しむべきか(^^;) ★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★ ★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★ ★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★重要!★ 【モデムの利用方法】  ValueStarに内蔵のモデムを窓95とNT4両者から利用する方法として 1.正攻法の共用方法  ボードを抜いてディップスイッチをプラグアンドプレイモード(w95)と非プ ラグアンドプレイモード(NT4)に切り替える。NECのサポートに問い合わせ たところこの方法でないと使えないという回答でした。 2.プラグアンドプレイモードで共用  私の試したところではどうやってもP&PだとNT4で動いてくれませんでしたの で、共用は不可。 3.非プラグアンドプレイモードで共用  NT4では標準的な使い方なので問題なし。窓95ではINFファイルを編集してハ ードウェア・ウィザードで認識させれば普通のモデムとして動作可能。ただし、 98TELEFAXなどのアプリが動作しなくなる弊害があります。他にトラブルが あるかどうかは不明です。みなさまのレポートお待ちしてます。私が動作確認 してるのは EasyFax、秀ターム、TeraTerm、ダイアルアップ接続、WTERM(DOS版)、 AirCraft(DOS版) などです。 【非P&Pモードに設定したモデムを窓95にCOMポートとして認識させる方法】  INFファイルを修正し、それを使ってドライバーを組み込み、WINDOWSの指定 に従って、モデムボード上の IOアドレス、IRQの設定を変更するという手順で 行います。  また、デバイスマネージャーなどで空いているIOアドレスとIRQを調べておき 先にボードのディップスイッチの設定を変更しておいてから、それにあわせて INFファイルを変更して組み込むという方法でもかまわないでしょう。 1 INFファイルの編集  WINDOWS\INF ディレクトリの中の MSPORTS.INF ファイルを編集します。項 目の追加と、セクションの新規作成両方です。一部ハードウェアの設定に合わ せて値を変更して下さい。また一部改行を追加してますので、実際には改行を とって下さい。  通常上記のディレクトリは隠し属性になっているので、エクスプローラなど を使う場合は全ての属性を表示するなどの設定にしないと見えないかもしれま せん。  また私の(V200SZD)では上記のファイル名かつ下記の内容でしたが、他 の機種では異なっているかもしれません。 ====================================================================== ; 下記のセクションに追加 [MS_Ports] %*nEC1509.DeviceDesc% = MS_COM3, *nEC1509 ; Communications Port [Strings] NEC = "NEC" Mfg = "(一般)" PortsClassName = "ポート (COM と LPT)" *nEC1509.DeviceDesc = "ValueStar内蔵FAXモデムボード(Ring対応 非PnP mode)" ;セクションを新規に作成 [c229] ConfigPriority=HARDRECONFIG IOConfig=8B0-8B7(ffff::),9B0-9B7(ffff::),AB0-AB7(ffff::),BB0-BB7(ffff::) IRQConfig=3,5,6,12 [MS_COM3] CopyFiles=COM3_Copy AddReg=COM3_AddReg LogConfig=c229 [MS_COM3.HW] AddReg=MS_COM3.RegHW [MS_COM3.RegHW] HKR,,CCUType,1,0 [COM3_AddReg] HKR,,DevLoader,,*vcomm HKR,,Enumerator,,serenum.vxd HKR,,PortDriver,,serial.vxd HKR,,Contention,,*vcd HKR,,ConfigDialog,,serialui.dll HKR,,DCB,1,1C,00,00,00, 80,25,00,00, 11,33,00,00, 00,00, 0a,00, 0a,00, 08, 00, 00, 11, 13, 00, 00, 00 HKR,,PortSubClass,1,01 HKR,,EnumPropPages,,"serialui.dll,EnumPropPages" [*nEC1509.det] AddReg=Ports_AddReg,DevMap_AddReg4 [MS_COM3.PosDup] *nEC1509 [DevMap_AddReg4] HKLM,hardware\devicemap\serialcomm,COM3,,COM3 2 ドライバーのインストール  上記のファイルの編集が正常に行われていれば、下記の手順でハードウェア の組み込みを行うことで、FAXモデムがCOM(シリアル)ポートとして認 識されます。  まず、非P&Pモードでモデムボードが設定可能なIOアドレス(4通り)と IRQ(4通り)が空いているか確認します。通常今までP&Pで使えていたので 問題ないはずですけど、非P&Pで同じ設定が使えるとは限らないので確認して 下さい。  次に、ウィンドウズを起動してドライバーの組み込みを行います。 このときはボードをぬいたままでも大丈夫なようです。 (非P&Pモードなので自動認識はされません)  ○コントロールパネル  ○ハードウェア  ○自動検出しますか? → いいえを選択  ○ハードウェアの種類 → ポート(COMとLPT)を選択  ○"ValueStar内蔵FAXモデムボード(Ring対応 非PnP mode)" を選択  ここで、IOアドレスとIRQをどの値にしろと指定されると思いますので、 ウィンドウズを修了し、その値にモデムボード上のディップスイッチを変更 します。(当然電源切ってやるんです(^^;)ネンノタメ)  そして再起動したあと、デバイスマネージャーのポートの項目に警告なしで 表示されていれば正常に組み込まれていると考えて良いでしょう。とりあえず、 ここまででEasyFax、秀ターム、ハイパーターミナルなどCOMポートに直接コマ ンドを送って利用するアプリなどから利用できます。  試しにハイパーターミナルで接続方法をCOMへダイレクトを選択してモデム につなげ、ATZと入力すれば OK と返ってくるはずです。 【FAXモデムボードのCOMポートをモデムとして組み込む】  おそらくモデムの追加を選ぶと勝手に標準のモデムをインストールしてくれ るのでは?と思いますが、そのままでは芸がないので、もう少しきちんとイン ストールする方法を説明します。 1 INFファイルのコピー  \WINDOWS\INF ディレクトリにある MDMNEC5.INF をどこか適当な所にコピー してリネームする。ここではMYMODEM.INFとでもします。なおこのファイルが 見つからないまたは、下記の編集すべき内容が異なっているなどの場合は、先 頭がMDMから始まるINFファイルの内容を調べて、 "ExcludeFromSelect=C98PNP\OYO8011" の文字列があるファイルを探して下さい。おそらくどこかにあるはずです。 2 INFファイルの編集  下記の行をコメントアウトして下さい。 [ControlFlags] ;ExcludeFromSelect=C98PNP\OYO8011 ここをコメントアウト 3 モデムの組み込み  ○コントロールパネル  ○モデムの追加  ○自動認識しない  ○ディスク使用  ○先に編集したファイルを指定  これでモデムが組み込まれて無事に使えるはずです。 ★注意★注意★注意★注意★注意★注意★注意★注意★★注意★注意★注意★  なお、この方法では98TELFAXを動作させることができません。どな たか成功された方がいらっしゃいましたら、ぜひその方法を教えて下さい。こ こに追記したいと思います。 ★注意★注意★注意★注意★注意★注意★注意★注意★★注意★注意★注意★ 【Value Star の内蔵 FAX MODEMを MS-DOSのソフトで使う】  上記のFaxModemボード、今まで使っていた dos のソフトで使えない物かと ためしたところ、WTERMとAir Craftで使えました。Wtermの場合は、(株)オ サムのWT2326.DRVを組み込めばOK。Air Craft は MCD経由でアクセスすれば使 えます。私は下記のURLから入手しました。 http://www.vector.co.jp/vpack/browse/software/dos/hardware/sn015626.html このMCDは種々の拡張ボードに対応したドライバーで、AirCraft 以外も MCD対応 のソフトなら動作可能と思います。  FAXモデムボードをP&Pモードに設定している場合、窓95のDOS窓から使用すれば、 P&Pサポートソフトは必要有りませんが、DOS6.2などの窓環境下でな い状態で使用する場合はP&Pサポートソフトを別途購入する必要があ ります。ボードを非P&Pモードで使用する場合は、P&Pサポートソフト は特に必要ありません。 【WTERM編】  必要なソフト WTERM Version 9.31 (1995-04-01)以降 WT232623.LZH P&Pモードで使う場合はP&Pサポートソフト  組み込み方 まず、WT2326CHのドキュメントをよく読んで下さい(基本) WT2326CH.EXEでドライバーの設定 例) WT2326CH /I0 /P08B0             ^ ^^^^私の設定 WTERMを起動し、システム設定(F7キー)/モデム設定( 1番)/ RS232-C Channel Noで、 6.RS-232C EXTENSION RS-232C BOARD WT2326.DRV [←必要] を選択します。 P&Pモードで使っている場合は、デバイスマネージャーなど でボードの割り込みとIOポートアドレスを確認してそれに合わせて設定 する。 例) WT2326CH /I1 /P0100 設定終了後、一旦WTERMを終了して再起動した後に、AT[リターン] とやってみてOKが返ってくれば、設定はひとまず成功です 【Air Craft編】  必要なソフト AIRMCD98.LZH + CRAFT MCD091.LZH  組み込み方 MCDを組み込む。ADDDRVでも組み込めるのでたとえば下記のような BATファイルでCRAFTを起動すれば良いでしょう。 =-=-= MCD.DEV =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- DEVICE=MCD98HU1.EXE /B51200 /FR /I00 /A008B0 =-=-= MCD.DEV =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- =-=-= NIFTY.BAT =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- ADDDRV MCD.DEV AIRMCD98 CRAFT =-=-= NIFTY.BAT =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-   注意点として、先のWTERMと違って、MCDの設定のところで、 MCD98HU1.EXE /B51200 /FR /I00 /A008B0 ^ ^ ここはチャンネル番号に なっていますので、間違えないようにね。 こちらも、CRAFT起動後に AT[リターン]でOKとお返事が返ってくれば 大丈夫でしょう。 なお、窓95からDOS窓を開いて ATOK8 を ADDDRV してから MCD を組み込むと、モデムを認識してくれなくなるみたいです。 どうしてでしょうね?(^^;) 【ディップスイッチの設定】 SW1 ON :従来互換モード(非Plug and Play) OFF:プラグ&プレイモード SW2 SW3 IO SW4 SW5 IRQ ON ON 08B0-08B7 ON ON 3 ON OFF 09B0-09B7 ON OFF 5 OFF ON 0AB0-0AB7 OFF ON 6 OFF OFF 0BB0-0BB7 OFF OFF 12 【転載等】 ・原則として他ネット、他フォーラムへの転載は禁止とさせて  いだだきます。転載を希望される方はメールを下さい。 ・このテキストはフリーデータであり、著作権は MACKY が所有します。 ・サポートや不具合修正および性能改善の義務はないものとします。 ・動作確認はしておりますが、いかなる障害も MACKY がその責を負う  ものではありません。           MACKY e-mail: macky_8989@yahoo.co.jp 【報告をいただきました】 ありがとうございます *(. .)* ・石合さん :9821Cx3で33.6kの接続に成功されたそうです(=^_^=) ・佐々木さん:9821Xa16/R12での使用に挑戦中うまくいくといいな 【改訂歴】 98/01/14 初版 98/01/16 誤字修正+DOSでの利用方法を加筆 98/04/22 IO ADDRESS, IRQの部分を編集しなくても使えるようにした ディップスイッチ設定の追記 98/05/06 動作報告の項目を追加 98/06/13 ドライバーの組み込み方の順番を変更しました。こっちの方が わかりやすいかしら??