PC9801のケースでAT互換機を作ろう

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98/9/22更新  同じケースで2台目を作ってみました。

99/5/11 リンクを追加しました






 ふとしたきっかけで98の姿をしたAT互換機を作ることになってしまいました。どちらかといえば、単にうけねらいかもしれませんけどケースと電源代がうくというのも、ひとつのファクターです。また、最近よく廃棄されて粗大ゴミとしてしか扱われないパーツの再利用をリサイクルすることでゴミを減らすので、環境に優しいというのもキーポイントです(ほんまかいな)

 そしてやっとこさ、写真に示すよな98が(中身はAT互換機だからこの表現は変かも)できあがりました。普通のデスクトップサイズにして、AGP PCIx4 ISAx2 DIMMx2 5インチベイx2 HDDx1台 入るマシンができたのですから、拡張性も充分ですね。加えて、電源も静かでとても良いマシンに仕上がりました。こりゃこっちをメインマシンにしようかな。
 
 


用意した物

 私が参考にさせていただいたのは、ATLAS Software Clubさんの「PC−9801RX改造記」というホームページです。98電源からAT電源への改造について、いろいろ詳しく書かれていますので非常に参考になりました。

 下調べとして、9801Fからはずしてあった、電源でパワーグッド信号のみ付け足して、マザーボードに接続して動作確認をしてみたところ、−5Vは特に接続しなくてもメモリーのチェック、BIOS設定画面など動作しているようでした。ただ、あとあと動かない周辺機器や増設ボードなど出てきても面倒ですので、3端子レギュレターを使って−5Vを作製しました。レギュレターを提供していただきましたランダム電子遠藤店長、どうもありがとうございました。回路図はこちらを参照していただくことにして、私が使った値は R=47k C=47uFでうまく動きました。また3端子レギュレターの使い方などは、National Semiconductorのデータシートなどが参考になりました。


 さて、9801vmのスイッチング電
源ですが、9801Fのものと違って、負荷がかからないと電源が入らないようです。最初、そのまま電源をONにしていくらテスターで測っても12V、5Vが出てこないので焦りました。なにせFANも回らないのですから。これは適当に98のFDドライブなどをつなぐことで負荷をかけて、きちんとAT形状の電源コネクタに指定の電圧が来ていることを確認しました。コネクタは、AT電源の延長ケーブルが売っていましたのでそれを切断して利用しました。 写真は電源下に滑り込ませた、自作のミニ基板部分です。
 まずは、この状態でマザーに接続してうまく電源が使えるか確認です。私が使ったマザーはBIOS設定画面で各種電圧が表示されるのですが、特に問題ない値でした。

 次はケースへのマザーボードの取り付けです。ここでの問題は、通常のマザーを取り付けるのに使うスペーサーの高さは、ISA/PCIカードの足の出っ張りよりも短いということです。よって、●98ケースの底に、一列にPCI/ISAスロット分だけ穴を空ける、●長いスペーサーを探す、●適当なものをマザーボードの裏に入れて嵩上げする などの選択肢が考えられます。そこで適当にあたりを見渡すと、ちょうど良い大きさの木の板があったのですが、少々厚すぎて断念。なにせ、後述しますが、電源とフロッピーコネクタ部分のクリアランスがぎりぎりだったのです。

 そこで、適当な厚みを作るため、ゴミ捨をあさってみると古い書類ファイルを発見。かなり厚手で丈夫なボール紙のようです。これを4枚重ねて張り合わせ、マザーボードとの接触面にはカプトン(ポリイミド)のシートを1枚入れ、マザーボードを木ねじで止めるという暴挙に出ました(^^;) でもうまくいきました。結果往来ですね。おかげで、ちょうど良い位置にマザーを収めるのにカッターナイフとはさみで修正するだけで良かったです。

 マザーの位置が決まると、バックパネルの加工です。バックパネルの写真に赤丸に示したように、金のこで一部切り取って、キーボードコネクタ及びISAスロットが使えるように穴を広げます。一応ヤスリで怪我しないようにバリは削るようにしました。次に、PCI/ISAカードの固定用のL型のアルミアングルをバックパネルに取り付けます。マザーに各種ボードを取り付けてちょうど良い位置に固定し、ネジ穴の位置をマークしてドリルで穴をあけて完成です。本当は、足下の部分も固定したいのですがとりあえず今回は省略です。あまり無理な力を掛けない限り大丈夫でしょう。

 次に、電源と5インチベイの金具を取り付けます。98の5インチFDDはATの5インチベイと同じサイズなのでそのまま使えるようです。次に電源を取り付けるのですが、この部分の隙間があまりないために、FDのフラットケーブルは先に付けておかないと、ダメですね。またこのような位置関係になりますので、SIMMの使用もあきらめた方がよさそうです。このあたりは、マザーをうまく選ばないと入りきらない可能性がけっこうあるということになります。

 ハードディスクは、5インチベイの下のスペースを使いました。vmオリジナルでは、巨大なマザーボードでしたのでここにもマザーが居座っていました。底面に穴を空けるのが面倒だったので、先に利用したボール紙の残りにアルミテープで3GのE-IDE HDDを張り付け、それを両面テープで98ケースの底面の貼り付けました。今から考えればゴムシートなどにしておけば、振動の吸収の面でもメリットがあったのかもしれませんね。

 スピーカーはそのまま流用して、ケーブルだけを付け替えました。またLEDは一組だけついていますので、コネクタ部分をマザーにささるサイズにニッパーで切り刻んでHDDのアクセスランプにしました。
 

9/22日改訂


 またまたゴミ捨て場にvm21が有りましたので拾ってきました。今度はボール紙でマザーを固定するのはみっともないので、ドリルで底板にISA/PCIカードを固定する穴をきちんと空けてみました。これなら、しっかり固定できますのでコネクタの抜き差しをするにも安心ですね。最初からこうすればよかったのね。 
 

 今回は電源ケーブルまわりもビニールテープぐるぐる巻きはみっともないので、すべて熱収縮チューブで止めてみました。この方が配線もかさばらないので、グッドですね。


 

リンクです

「PC−9801RX改造記」 ATLAS Software Clubさん

 私がVMをAT化するときに参考にさせていただきました。

しーど君の工作記 しーどさん

 異機種改造のリンク集など充実してます。

昔のパソコンにAT互換機を組み込む ROCさん